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スタートバーン、SRR Project Spaceで環境と建築をテーマに展覧会「Wetland Lab」を開催

2022.10.11

プレスリリース

ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展2021の受賞作品「Wetland」が日本で初めての展示

スタートバーン株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役:施井泰平、以下スタートバーン)は、2022年10月29日(土)〜12月11日(日)、東京・下北沢のアートスペース「SRR Project Space」にて展覧会「Wetland Lab」を開催します。本展では、ドバイと東京を拠点にする建築事務所 waiwai のリサーチ部門 waiwai research and design agency による作品「Wetland」が日本で初展示されます。「Wetland」は、アラブ首長国連邦の湿地に見られる塩の結晶体サブカ(sabkhas)に着想を得て、環境に配慮したセメントの代替品を提案するリサーチプロジェクトです。第17回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展2021 アラブ首⻑国連邦(UAE)館での初披露を経て、日本での初の発表となります。

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スタートバーンは、2022年10月29日より、東京・下北沢の「SRR Project Space」にて展覧会「Wetland Lab」を開催します。本展では、ドバイと東京にオフィスを構え、建築、ランドスケープ、グラフィック、都市デザインなど様々な分野で受賞歴のある建築事務所waiwaiのリサーチ部門、waiwai research and design agency が行った生態系と素材に関するリサーチプロジェクトを紹介します。

本プロジェクトは、第17回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展2021 アラブ首⻑国連邦(UAE)館での展示「Wetland」から始まりました。同展示は、ビエンナーレの最優秀賞である Goldern Lion(最優秀国別参加賞)を受賞しました。SRR Project Spaceでの展示は、このプロジェクトの日本での初展示となります。

ヴェネツィアでの「Wetland」では、建築の環境への悪影響を低減する、産業廃棄物のかん水を再利用した塩系セメント材料のプロトタイプが展示されました。このセメントは、世界のCO2排出量の8%を占めるポルトランドセメントに代わる材料として考案されたものです。塩を結合材として使用し、UAEに自生するサブカ(塩の地層)にヒントを得た結晶化プロセスで作られています。

今回は、持続可能な都市開発におけるアートとテクノロジーの役割を推進するというSRR Project Spaceの構想に沿って「Wetland」が展示されます。この展覧会のテーマは、地域の生態系や環境に独自に適合した新しい建設資材の開発のために、テクノロジーをどのように活用できるかという点です。本展で展示される作品を通して、下北沢と世界の現代アートとデザインの最先端を結びつけていきます。

■ waiwai ドバイ事務所代表 ワイル アル アワル氏 コメント

私たちは気候危機に対する強い責任感を感じ、緊急に行動する必要があります。建築家の役割と定義を変え、生態系を支え育む新しい未来を想像し、それに向かって行動しなければなりません。現代の材料は、気候危機のほぼ40%に関与しており、現在の空間デザインは、多くの都市を、それぞれの文脈を反映することなく、ほとんど同一のものに見せています。私たちのコンセプトであるFuture Vernacularは、産業廃棄物のリサイクルを中心に、現在のテクノロジーを使って過去と再びつながる方法を提供します。

■ waiwai 東京事務所代表 山雄和真氏 コメント

地球規模の気候変動に代表される、私たちの生態系に影響を与えるさまざまな脅威に対する試みが始まりました。
場所こそが、つまり文化や歴史風土、そこに住まう人こそが、鍵であると私たちは考えます。ローカルな存在として近く深く物事を見ること、アウトサイダーとして客観的理性的に物事を見ること、その相反するまなざしをもってFuture Vernacularはあらわれてくるのだと思います。日本とUAEを拠点とする私たちと、様々な他分野の専門家とのコラボレーションを前提としたチームが提示する、未来の可能性です。

■ スタートバーン 代表取締役 施井泰平 コメント

アート領域に特化してブロックチェーンテクノロジーを開発・提供する企業として、クリエイティブセクターの持続可能な未来のために、環境への配慮は不可欠だと考えています。waiwai research and design agencyのWetland Labは、持続可能性と建築に関する最先端の研究で、地球規模の気候危機の緩和においてテクノロジーが果たす役割に希望を持たせてくれます。今回は、SRR Project Spaceで本プロジェクトを日本に紹介することができ、大変光栄です。

また、ドバイと東京の建築家及び研究者と協力できることに感謝いたします。持続可能な未来を構築し、グローバル展開を進めていく上で、ドバイはクリエイティブ及びテクノロジーの分野において、重要な基盤であると考えています。

■ waiwai research and design agencyによる「Wetland Lab」概要

【 名称 】Wetland Lab
【 会期 】2022年10月29日(土)〜12月11日(日)
【 会場 】SRR Project Space (東京・下北沢)
【 主催 】スタートバーン株式会社
【 共催 ・協力 】 waiwai research and design agency

■ 「SRR Project Space」 について

【 住所 】〒155-0031 東京都世田谷区北沢2丁目22番2号・1号
【 営業時間 】 木〜土 13:00 〜 19:00 / 日 13:00 〜 18:00
【 定休日 】月・火・水
【 運営 】スタートバーン株式会社
【 問い合わせ 】contact@startbahn.jp

SRR Projects Spaceとは、2022年5月にオープンした、東京・下北沢でスタートバーンが運営する新しいプロジェクトスペースです。小田急電鉄が開発を推進する「下北線路街」に位置しており、「SRR Project Space」は、スタートバーンのNFT「Startrail Registry Record(SRR)」と「Shimokitazawa Rail Road(SRR)」の略称が名前の由来となっています。本スペースは、技術革新とコミュニティーの関与のための空間として、持続可能な都市開発における芸術、創造性、技術の役割をさらに促進するための場です。シモキタカルチャーと海外のアートシーン及びNFTなどの技術トレンドをつなぐ架け橋として、国内外の先進的なアートプレイヤーを支援します。

■ 「Wetland」について

ワイル アル アワルと寺本健一によりキュレーションされ、2021年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展のUAE館で初めて発表、最優秀賞である Golden Lion(最優秀国別参加賞)を受賞した学際的リサーチプロジェクト。UAEのサブカ(sabkhas。塩田)に見られる塩と鉱物の生態系に着想を得て、UAEの海水淡水化プラントで作られる塩水から得られる環境に配慮したセメント代替品の研究を紹介。

「Wetland」は、サラマ・ビン・ハムダン・アル・ナヒヤーン財団の委託を受け、UAE青年文化省の支援、共同キュレーター、ワイワイ、ニューヨーク大学アブダビ校アンバーラボ、東京大学小渕研究室・佐藤研究室、シャルジャ・アメリカン大学生物・化学・環境科学科の研究者による協力により制作。また、ニューヨーク在住のUAEアーティスト、ファラ・アル・カシミの写真は、「Wetland」の一部として展示された。都市学者で研究者のラシッドとアーメド・ビン・シャビブによる、サブカの研究と世界の生態系と建築におけるその重要性に焦点を当てた書籍「The Anatomy of Sabkhas」も開催を機に出版されています。

■ waiwai ドバイ事務所代表 ワイル アル アワル氏 プロフィール

東京から中東に戻り、waiwaiを設立(旧ibda design)。自然現象や風景に関心を持ち、光、時間、構造、風景を建築に重ね合わせる。建築が単なる人工の構造物を超え、適応と流用に開かれた存在となることを目指しています。彼のサイトスペシフィックなデザインは、数々の期待以上の体験を促してきた。2021年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展では、アラブ首⻑国連邦(UAE)館をキュレーションし、金獅子賞を受賞。

■ waiwai 東京事務所代表 山雄和真氏 プロフィール

東京の建築家で、waiwaiの創立者(旧Gingrich)。日本の教育施設の設計で知られるシーラカンスアンドアソシエイツを経て、2013年に独立し、アジア・中近東を中心にネットワークを広げる。2018年にwaiwaiを創立し、ドバイと東京に深く根ざした事務所の地位を確固たるものにした。トランスカルチュラルな視点を持ち、建築のプロセスそのものを通じたコミュニケーションを促進する建築家。

■ waiwai について

ドバイと東京にオフィスを持つ、建築・ランドスケープ・グラフィック・都市など、領域を限定せずに活動するデザイン事務所。ワイル アル アワルと山雄和真が代表を務める。プロジェクトの社会的、環境的、経済的、技術的側面に総合的に取り組むことで知られ、これまでドバイのジャミールアートセンター、CICOL、ドバイのHai d3、日本の小樽ハーバーカフェ、ジェッダのヘイ・ジャミール、ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展2021ので金獅子賞を受賞したUAEのナショナルパビリオンのWetlandなどの著名な文化プロジェクトを手掛ける。

waiwaiは、デザインを通して社会、環境、技術的な問題に取り組むため、非常に文脈的なアプローチを採用する。ドバイと東京は、建築と自然環境、生活環境と人間関係への視点が異なる。waiwaiは、それぞれの都市のアイデアに根ざしつつ、より広い視野を得るために外部の人間の視線にも注目しています。

waiwaiは、2019年に『日経アーキテクチャ』の「注目の建築人」50組のうちの一組、2018年には 『Architectural Record』の「Design Vanguard」特集で世界の新興事務所トップ10に認められ、2017年と2022年には『Architectural Digest』の中東トップ50オフィスに選ばれるなど、高い評価を集めています。 waiwaiは2019年にアガ・カーン建築賞.のショートリストノミネートに選出。他の受賞歴:2021年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞、2019年のアラブ建築家賞、ニューヨークデザイン賞2018シルバーメダル、香港デザイン賞2018ゴールドメダル、2018年のAIA中東デザイン賞第1位、ロンドンデザイン賞2016シルバーメダル、SDレビュー賞(東京、2015、ショートリストノミネート)。

■ スタートバーン株式会社について

スタートバーンは世界中のアーティストそしてアートに関わる全ての人が必要とする技術を提供し、より豊かな社会の実現を目指す会社です。作品の信頼性や真正性の担保および価値継承を支えるブロックチェーンインフラ「Startrail」を構築しています。

詳細はこちら:https://startbahn.io

■ Startrail(スタートレイル)について

スタートバーンが構築を先導する、アートのためのブロックチェーンインフラです。作品の信頼性と真正性の担保ひいては価値継承を支えることを目指しています。 Startrail上に発行されたNFTでは、NFTを発行した事業者の情報はもちろん、その後の展示や取引、修復や鑑定など、作品の価値に関わるさまざまな情報やデータを記録できます。また、作品の二次流通・利用について設定した規約がサービスを横断して引き継がれ、長期的に作品を管理することができます。ブロックチェーンの性質上、これらの情報の削除・改ざん・複製はできません。絵画や彫刻などの物理的な作品はもちろん、画像、映像、音声などのデータにもとづくデジタル作品、さらにはインスタレーションなど、さまざまな作品の形式に対応しています。

詳細はこちら:https://startrail.io/

■ 本プレスリリースに関するお問い合わせ先

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Andrew Goodhouse
andrew@sendreceive.eu
+49 152 09518880

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