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イーサリアムのガス代高騰に対するStartbahn Cert.の仕様調整および長期的な対策について

2020.10.11

Info

当社では、イーサリアムにおける手数料(以下ガス代)削減のため、「Startbahn Cert.」における仕様調整および長期的な対策の検討を行っております。現行の具体的な取り組み、およびイーサリアムを採用している背景について改めてお伝えいたします。


■ イーサリアムにおけるガス代の高騰

2020年9月より、当社が開発を主導するブロックチェーンインフラ「Startrail」が、その土台となるイーサリアム上に公開されました。これにより、当社サービス「Startbahn Cert.」上の情報が実際にStartrail上に書き込まれ、ブロックチェーン証明書として発行・移転することが可能となりました。

▼詳細はこちら
https://startbahn.jp/startrail-mainnet-20200911/

昨今、イーサリアムにおけるガス代(発行や移転の手数料)が高騰しております。サービス開始当初に想定していた運用では、Startbahn Cert.上の情報をStartrailへ書き込む際のコストが大幅にかかってしまうため、サービスの仕様変更および新規技術の導入検討を行っております。


■ 現行の仕様と今後の取り組み

ガス代の相場は、時間帯によって大きく変化します。当社では、相場が下がったタイミングで発行や移転の情報を書き込むために、最大36時間程度の保留期間を許容しています。そのため、Startbahn Cert.上で入力いただいた情報が実際にStartrail上へ記録されるまで、タイムラグが発生することがあります。ただし、情報がブロックチェーン上に記録されるまでの間、ユーザーの皆様がStartbahn Cert.のサービスをご利用いただけないということではありませんのでご安心下さい。

長期的な対策のため、「2nd Layer」と呼ばれる技術の導入も検討しています。ブロックチェーン証明書の発行や移転に関する情報計算の多くを、イーサリアム上ではなく外部で行うという方法です。ただし、ブロックチェーンの特徴である情報の検証性・真正性を担保するため、その計算情報の一部をStartrail上にも記録します。2nd Layerの導入については、技術機能について十分調査した上で判断していく予定です。


■ イーサリアムを採用している意図

Startrailの土台としてイーサリアムを採用していることで上記のような対策が必要になっていますが、当社のイーサリアム選択の背景には、「アートに関わる全ての人のためのインフラを構築したい」という想いがあります。

アート作品の価値を担保し続けるには、作品の基本情報や来歴が透明性を保ちながら記録・管理される必要があります。また、世界中のアート事業者が、共通して情報の書き込みや読み込みを行えるデータベースやプラットフォームを構築するには、それが特定の事業者によってコントーロールされていないことが重要であると考えています。

イーサリアムは、世界最大のコミュニティを持つパブリックブロックチェーンです。ここに記録される情報は、不特定多数のコンピュータによって支えられているため、特定の事業者が独占して運用することができません。当社は、上記のようなデータベースやプラットフォームの土台として、このイーサリアムが最適であると考えています。

現在成長過程にある最先端技術ですので当然不便もありますが、当社はこのような思想を大切にしながら、アート業界に関わる多数の個人・法人とともに、StartrailおよびStartbahn Cert.を育てていきたいと考えております。


◾️ 本リリースに関するお問い合わせ先

スタートバーン株式会社
広報担当:水野
メールアドレス:pr@startbahn.jp