2021.06.22
プレスリリース
このたび、スタートバーン株式会社(本社:東京都文京区 代表取締役:施井泰平、以下スタートバーン)は、寺田倉庫株式会社(本社:東京都品川区 代表取締役社長:寺田航平、以下寺田倉庫)が運営するアートギャラリーカフェ「WHAT CAFE(ワットカフェ)」 に企画協力し、2021年6月30日(水)〜2021年7月24日(土)、村田宗一郎個展「A Walk through White Shadows」を開催いたします。
スタートバーンは、世界中のアーティストそしてアートに関わる全ての人が必要とする技術を提供し、より豊かな社会の実現を目指しています。ブロックチェーンを活用し、アート作品の信頼性と真正性の担保ひいては価値継承を支えるためのインフラ構築およびサービス提供を行なっています。代表の施井泰平が2006年に開始した「デジタル時代のアートのためにインフラを構築する」というアートプロジェクトから始まりました。
この取り組みは、寺田倉庫のアートギャラリーカフェ「WHAT CAFE」が目指す「アート業界の未来を担うアーティストの支援」と高い親和性があります。この親和性を出発点として、スタートバーンがWHAT CAFEにて若手アーティストの個展を企画協力することが決定いたしました。
本展では、関西を拠点に活動するアーティスト、村田宗一郎(むらた そういちろう)を取り上げます。これまでの村田の活動を包括的に紹介する展覧会は、本展が初めてです。また、出展作品には、スタートバーンが提供するブロックチェーンインフラ「Startrail」を活用したブロックチェーン証明書「Cert.」が発行されます。Cert.には、作品の基本情報だけでなく、今回の展示歴を含む来歴情報も永続的に記録されます。
村田宗一郎(1985〜)はこれまで、同世代のなかでいち早く頭角を現し、これまで国内外で数多くの展覧会に参加してきました。リヨンビエンナーレと連動したグループ展「Rendez-vous 11」展(ヴィルールバンヌ、2011)や、「VOCA展2017 現代美術の展望─新しい平面の作家たち」(東京、2017)に出展するなど、国内外で高い評価を獲得。近年は主に関西を中心に活動し、「Women, Animals, and a Fence that parts self from others」展(京都、2020)、「In Blue」展(2020、京都)の二会場同時個展が開催されるなど、現在注目をあつめるアーティストの一人です。
村田はキャリア初期より、平面作品、立体作品、インスタレーション、サウンドアートなど、多様な表現言語を用いて作品を発表してきました。また彼の表現は美術領域にとどまらず、詩や小説の執筆にまで及びます。テキストとビジュアルイメージを架橋しながら、アーティスト特有のパースペクティブを現出させています。また、「詩性」を追求してきた村田の作品には、生に対する葛藤と歓びが混在しています。
今回の展覧会では、WHAT CAFEで初になる個展形式で、アーティストが持つ独自の世界観を顕在化することを試みます。平面作品を中心として、キャリア初期から最新作までを網羅した50点以上を展示。本展タイトルである「A Walk through White Shadows」と呼応して、作品が離散的に配置され回廊のように構成された展示空間となっています。その表象は時に見るものの共感を生み、希望を与えるものとなるでしょう。
今回出展される作品には、スタートバーンが構築する「Startrail」を活用したICタグ付きブロックチェーン証明書「Cert.」が発行されます。「Cert.」を発行することで、紙の作品証明書や販売証明書と同じように利用できるだけではなく、その作品の真正性と信頼性およびアーティストや所有者の権利を守ることができます。
発行者であるギャラリーやアーティストは、二次流通における取引や利用について事前に独自の規約を設定し、来歴を永続的にトラッキングしながら流通を管理することが可能です。作品の所有者は、作品の基本情報や規約などをスマホ上で簡単に閲覧することができます。氏名や取引金額を含む個人情報はブロックチェーン上に公開されないので、プライバシーが損なわれる心配もありません。
Soichiro Murata 1985年生まれ。奈良出身。2009年東京芸術大学美術学部先端芸術表現科中退。以降京都、奈良を活動の拠点にする。主な個展に「I’ve telegraphed and phoned and sent an air mail」(HAPS、京都、2016)、「May of Wives」(YODOYA、京都、2014)、主なグループ展に「VOCA展2017 現代美術の展望─新しい平面の作家たち」(上野の森美術館、東京、2017)、「Rendez-vous 12」(South African National Gallery、ケープタウン、2012)などがある。三嶋一路とのユニットSoichiro&Ichiroの活動の他、なら100年会館初演のオペラ「遣唐使物語─名も無き民へのオマージュ─」(奈良、2016)では舞台美術を担当し、また自身が詩や小説の執筆も手掛けるなど多角的な創作を指針としている。
ブロックチェーンおよびNFTを活用して、アート作品の信頼性と真正性の担保ひいては価値継承を支えることを目指し持続可能なブロックチェーンインフラ「Startrail」を構築しています。展示・売買・蒐集・査定・保存・継承など様々な領域のステイクホルダーが存在する、アート業界固有のエコシステムを支えます。Startrailには、作品の来歴はもちろん、展示やオークションの履歴など、作品に関するさまざまな情報を永続的に記録できます。また、二次流通時の取引や利用について、アーティスト自身が事前に独自の作品規約を設定することが可能です。
Startrailを利用するためのインターフェースとして、アート作品のためのICタグ付きブロックチェーン証明書の発行サービス「Startbahn Cert.」を提供しています。Startrailに記録された情報を紙の作品証明書のように手軽に安心して管理できる仕組みです。アート作品の所有者は証明書情報の閲覧が、アート作品の流通に関わる事業者はウェブインターフェースを通して証明書の発行・移転が可能です。
スタートバーンは世界中のアーティストそしてアートに関わる全ての人が必要とする技術を提供し、より豊かな社会の実現を目指す会社です。ブロックチェーン技術を活用した、アート流通・評価のインフラとなる「Startrail」の構築を推進しています。また、Startrailに接続するサービスとして、自社オンラインサービス「Startbahn Cert.」、法人・団体とのブロックチェーン共同事業などを展開しています。
WHAT CAFE は、日本のアート業界の未来を担うアーティストによる現代アート作品を常時数十点展示しているアート スポットです。会期ごとにすべての作品を入れ替えることで、数多くのアーティストに作品の披露および販売の機会を創出し、来訪者には常に新しいアートと出会える場を提供いたします。また、広く様々なアーティストにとって飛躍の契機となるよう、公式サイトでは出展アーティストの公募も行います(公募による展示については選考を行います)。さらに展示内容と連動したワークショップやイべント、アートファン同士の交流会などを開催。アートを五感で楽しむことができる新しい体験を提供いたします。また、カフェスペースでは、アートに囲まれながらお食事やお飲み物を楽しむことができます。
* 展示の入れ替え期間、貸出イベントなどで休業することがございます。 詳しい営業日はWHAT CAFE公式ホームページカレンダーをご覧ください。